駿府葵会リクルート

メニュー
とじる
エントリー
資料請求

スタッフのホンネ座談会

利用者様の残された能力を最大限に活かしつつ尊厳のある人生を送っていただくためにスタッフ全員がどう向き合うべきか?
高齢化社会が進むなか、介護福祉サービスを行う事業所が急増しています。その一方で、深刻な人材不足を背景に、介護スタッフとしての資質を備えていない人材まで採用せざるを得ない施設も多く、業界全体のサービスの質の低下が懸念されています。
『駿府葵会』は、社会福祉法人として今後どのような人材教育を目指し、どのような介護サービスを提供していくのでしょうか。前田施設長と柴田ケアマネージャー、介護福祉士の岡部さんに本音で語り合っていただきました。

柴田 浩介
ケアプランセンター竜南
介護支援専門員
2011年入社
岡部 雅子
デイサービスセンター竜南
介護福祉士
2013年入社
前田万正
蜂ヶ谷園
施設長
2002年入社

人との出会いが
人生のターニングポイントだった

柴田 施設長が入社1年目の頃は、男性職員はまだ少なかったんじゃないですか?

前田 珍しかったね。27歳で『聖ヨゼフの園』に採用されたときも、「男性のあなたにできるかしら。まあ、試してみましょうか」という雰囲気だったからね。福祉系の大学を卒業したものの、仕事内容には違和感を感じていたね。高齢者の食事、排泄、入浴の介助、洗濯物の仕分け、トイレ掃除…「どうして大学まで出た男の俺がこんな主婦みたいな仕事をしなきゃいけないんだ」って思いながらやっていたね。今だからこそ言えるんだけど。

岡部 なぜ、続けることができたんですか?

前田 当時は大変な就職難でね。結婚して子どもも生まれたばかりだったし、逃げる訳にはいかなかったんだよ(笑)。

柴田 モチベーションを維持できるような、きっかけがあったんですか?

前田 ほとんど女性職員だったけど、1人だけ男性職員がいてね。特にアドバイスもしてくれないんだけど、とても楽しそうに働いているんだよ。力んでいるのでもなく、かといって、仕方なくやらされている感もなく、淡々としなやかに仕事をこなしている彼の姿を見て気持ちが楽になったのは確かだね。そうか、俺ももっと介護を楽しめばいいんだって思った。

岡部 施設長にとって、その人は恩人ですね。

前田 本当にそうだよ。彼との出会いが人生のターニングポイントだった。利用者様のウンチを見て、「こんなに良いウンチが出てよかったね」と愛おしく思えるようになったら本物だってよく言われたけど、その域に達するまで2年かかったよ。

自分の仕事が介護現場の負担を軽減する

前田 柴田君はリハビリから介護サービスに異動してきたけど、最初はどうだったの?

柴田 寝たきりの方や認知症の方を初めて見て、カルチャーショックを受けましたね。マッサージしても話しかけても反応がないし、表情も変わらない。気持ちいいのか、痛いのかもわからない。こんな状況で自分はやっていけるのかと最初の2〜3か月は不安でいっぱいでした。経験を積むうちに、その方たちをマッサージすることの必要性がわかってきました。そうすると、寝たきりの方でも今日は調子がよさそうだなって感覚でわかるんですよ。そんな瞬間ってありませんか?

前田 あるある。言葉で言ってくれなくても伝わってくるんだよね。

柴田 僕が利用者様のリハビリをするのは、現場を活かすことに繋がるんだと理解できるようになりました。自分で着替えられない、オムツ交換ができない人の腕を僕がほぐしてあげることで、介護現場のスタッフやご家族の負担が大幅に軽減されるんです。そこにこの仕事のやりがいを感じました。

岡部 私も実習で特養や授産所に行ったことはありましたが、実際に認知症の方と接して初めてわかることも多く、一人ひとり症状が違うので驚きの連続でしたね。なぜ怒っているのか、なぜ泣いているのかわからないし、一生懸命説明しても伝わらなくて葛藤がありました。でも近くに何でも相談できる先輩がいたので、救われました。

柴田 そこが重要なんだよ。ときどき世間では介護スタッフの虐待が問題になるけど、半分以上は職場に問題があると僕は思う。自分のキャパを超えたスタッフが誰にも相談できず、愚痴も言えなくて、一人でストレスを抱え込んでいると捌け口がなくなる。何でも言い合える風通しのいい職場環境づくりが大事だよね。

介護の究極のやりがいは自宅での「看取り」

柴田 景気が少しずつ上向いてきて、新卒の就職も空前の売り手市場ですが、介護業界は相変わらず人手不足ですね。高齢化社会が加速するなか、深刻な問題だと思います。

前田 私は静岡県介護福祉士会の会長も兼任しているけど、先日の会合で新卒の介護業界への応募者が激減していると聞いてがっかりしたよ。「人のお役に立ちたいです!」と意気揚々と入社してきても、介護の面白さ、尊さを知る前に辞めてしまう人が多い。もったいないね。利用者様のウンチを臭い、汚い、早く流したいと思っている間はダメ。そのハードルを乗り越えられるように、周りのスタッフがうまく引っ張り上げないといけないね。

岡部 友人から「人の汚物とか処分するのって嫌じゃない?」ってよく聞かれますが、臭いとか気持ち悪いとか言っていられないんですよね。一刻も早く、この方の苦しみを和らげてあげたいという気持ちの方が勝っています。

前田 介護のやりがいって、利用者様やご家族から「ありがとう」と喜んでもらえることだったり、達成感だったりするけど、特養経験の長い私は「看取り」こそやりがいを感じる。「この施設でお世話になって天寿を全うさせていただいてよかったです」ってご家族から言われることが最上の喜びだよ。その方の長い人生のほんの最後のひとときだけでも寄り添い、貢献できてよかったと思うね。

柴田 確かにそうですね。僕もケアマネージャーとしての目指す形は「自宅で看取ること」なんです。一人でも多くの利用者様に自宅で最後を迎えていただきたい。それができるケアマネはすごいし、それをやらせてくれる事業所もすごいと思います。

前田 そういう意味では、ケアマネージャーも介護福祉士も、利用者様の心身の状況や家族環境、人生の足跡などを踏まえ、心の声に耳を傾けることが大事だね。ケアの技術や制度に関する知識だけでなく、利用者様を一人の尊厳ある存在ととらえ、想いを理解することができるヒューマンスキル(人間力)が必要だと思う。

利用者様の意欲に気づくことのできる
柔軟で、なおかつ鋭いセンスも必要

前田 岡部さんは介護福祉士として、どんなことにやりがいを感じているの?

岡部 利用者様のためだと思って何でも手を貸してしまうと、かえって逆効果となり、ご家族にも迷惑をかけることになります。その利用者様はどこまでは自分でできて、どこからできないのか、その見極めが難しいのですが、日によって手を出すタイミングを変えてみます。昨日はできなかったけど、もう少しだったから今日は様子を見てみようと。そうして自分で着替えられたり、身体を洗えたりしたときはご本人も私も嬉しいし、やりがいを感じます。介護福祉士には、利用者様の性格、体調はもちろん、意欲の兆候に気づくことができるセンスも必要だと思います。

柴田 他の介護福祉士さんは靴を履かせてくれたのに、きょうの人は履かせてくれないと苦情を言われる場合もあるよね。靴を履くこともその方の能力なので、それを低下させないようにあえて手を貸さないんですよと説明するんだけど、なかなか理解してもらえない。果たしてどっちが正しいのか、そういうケースが無数に存在する。

前田 私はスタッフそれぞれの判断に任せればいいと思う。看護もリハビリもケアプランが存在するけれども、全員がそれに基づいて100%忠実にこなしているのかといえば必ずしもそうではないよね。せっかく利用者さんが自分で靴を履こうとしているのに、「ダメです。スタッフがちゃんと履かせる決まりになっていますから」って奪ってしまうと能力を低下させることにもなりかねない。きょうは外出の予定がなくても、天気が良くて気持ちいいなら、みんなで外出してもいいじゃない。ご本人の様子を見て、臨機応変にプランを変えてもいいと思うけどね。それも介護福祉士のセンスだから。ただ、人によって価値観は違うから、スタッフ間でコンセンサスをとり、お互いに空気が読めるような職場であることが大前提だけどね。

『駿府葵会』らしい質の高いサービスを失わず、さらなる事業拡大を

柴田 『駿府葵会』は今後も施設を増やしていくんですよね? 大きくなっていくのは大賛成ですが、サービスの質の低下だけは気をつけていきたいと考えています。

前田 そうだね。経営の一部に携わる立場として、人件比率が経営を圧迫するのはわかるけど、我々が目指すサービスを継続するためには増員も必要だと思う。10人で行っていたサービスを8人でやろうとすると個々の負担が増えるのは当然だからね。ところで、二人の今後の目標は?

岡部 私は将来的に社会福祉士になりたいのですが、まだ介護福祉士になってからの経験が少ないので、もっと現場を極めたいと思います。結婚して、お母さんになってからもずっと介護の仕事に関わっていくつもりです。

柴田 僕は野心家なので(笑)、在宅サービス部長、副施設長、施設長に昇進して、ゆくゆくは理事になりたいですね。そして理想は自分で施設を開業したい。施設長の夢はなんですか?

前田 我々のような社会福祉法人はまだまだ世の中で認知されていないのが現状。税金を免れて、何をしているのかわからないと批判する声も少なくないんだ。だから、単体ではなく、経営者協議会や老人福祉協議会などの団体と連携して社会福祉法人のイメージアップをしていきたい。それから、現場で働くスタッフの待遇を改善することも重要課題だね。そもそも国の配置基準が低すぎるから。2025年には65歳以上の約5人に1人が認知症患者になると推測され、ますます介護現場に携わる人材が足りなくなってくる。待遇改善を業界全体で訴えて、若者が長く働きたいと思えるような受け皿を整えて、次世代に引き継いでいきたいと思ってるよ。そのためにも『駿府葵会』が名実ともに介護業界の模範となるような組織にならないといけないと思っているよ。お二人の活躍にも大いに期待しています。

  1. トップページ
  2. スタッフのホンネ座談会